暴走族の姫 Ⅱ
麗はすごく不安そうだったが、“いいこ”の3文字が聞いたらしく、「すぐ帰ってきてね」というと、また寝てしまった。

















悠「いってきまーす。」
















大きいお腹をぶつけないように、そっと幹部室を出た。
















スーパーは、倉庫から歩いて5分のところにある。


















スーパーに着くと、カートをとり、かごをのせて野菜のコーナーに向かった。









杖をつきながら行く。










今日は、パスタにしようとその為の野菜を見ていた。
















静「お久しゅう…。お嬢。」
















ぁあ。懐かしい…。ふとそう思った。
















悠「何の用でしょうか。静さん。」













そうだ、あのネットリとした喋り方をする闇医者の静。
















あのとき捕まったのは、施設長と施設員、薬物中毒者だけだった。
















静「今いいでっか?お嬢に話したいことありまんねん。」
















そう言って私の腕をつかみ、手繰り寄せるようのして、スーパーの中の休憩室で話をした。
















静「お嬢。元気やったん?まぁ、あの悪趣味な施設から救出されたときは瀕死やったみたいやけど。」
















何故、静は私の心配をする振りをしているんだろう?
















悠「そういうのいいから。本題は何?」













静は一瞬、止まって不気味な笑みを浮かべた。















静「これを言うか迷ってんけど、やっぱり言うわな。これを知ったお嬢がどうなるか見さしてもらいましょか。」














静「施設長、否、進藤 唯はあんたの実の父親や。」
















へ?なんていった?
















悠「な、何言って… 静「だから。あんたの実の父親はあんたを苦しめに苦しめまくった施設長でっせ。」」
















どういうこと?なんで?え?あんなに醜い人から私ができたの?
















私は混乱して、その場を直ぐに立ち去った。
















「俺はあんたがどうなるのか。それが楽しみでしょうがないんや。」






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