先生、あたしと浮気しませんか
ガラガラ……。
さっき入ってきたドアがゆっくりと開いた。
「今日もさつきはやっ。……俺より早いよ」
そう言って小さくあくびを一つして、教卓へ。
あたしの席は、1番前の真ん中の列の席。
てことは先生とは距離が1番近い。
「せ、先生はどうせ寝ぼすけなんでしょっ?」
勇気を出して振り絞った言葉。
わぁ、毎回会話するの、緊張する……。
声、裏返ってないかな。
「な、寝ぼすけってひどいし!こう見えて深夜まで仕事してるんだからなっ」