冷酷な王さまは愛し方を知らない


Red drops
赤い小さな花をつける可愛くも逞しい花。
強く、逞しくそんな人に私もなりたい。
そう思って育て始めた花。


でも、どうしてだろう。
あの人には、あの花が似合うって…。
ふとそう思った。




「喜んでくれるといいね」

「はい」



世話なんてしない、そう言っていた。
もしそうだとしても…。

もう来ることはない…か。
でも、もう一度あの綺麗な金髪を見てみたい、なんて思った。




「リーズ―!」

「…っ!ユナ!」



今日は次々と来客がやってくる。
しかも、お客というよりかは、雑談をしに。

栗色のショートカットの女の子。
名前はユナ。
私の親友。幼なじみ。

彼女も仕事の合間を見つけて私に会いにやってきてくれる人の一人。


今日はいつにもましてテンションが高い。



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