冷酷な王さまは愛し方を知らない
―――――――――――
―――――――
―――・・・
意識が浮上していく。
ここは、どこだろう。
私はいったいどうなったんだろう。
「気がついたか」
「……」
ふと届いた声に視線をゆったりと動かす。
見覚えのない天井は煌びやかでいてどこか落ち着いた雰囲気を感じる。
「なぜ、あの場所に…」
「聞いて…しまったんです…ルナさんの計画…だから…」
「だから庇ったというのか?」
アルさまの声はどこか厳しい。
「あれくらい、予測できていた。自分の身くらい自分で守れる」
「そう…ですよね…」
先陣を切って戦っているアルさまだもの。
それはその通りだったのかも。
私の余計なお世話だったのだろう。
でも、アルさまがご無事でホッとする。
見る限りではアルさまに怪我はなかったようだから。