冷酷な王さまは愛し方を知らない


「リズが幸せになるのならお母さんは応援するわ。リズはその決断で、幸せになれるのね?」

「…うん。アルさまの側にいられることが、私の幸せだと思うから」

「そう…。だったらお母さん、応援する。幸せになりなさい」



覚悟を決めたようなお母さんの表情。



「お父さんも、応援する。決めたのならまっすぐ突き進みなさい。相応しいと認められる王妃になりなさい」

「…ありがとう。お父さん、お母さん」



いつだって私の幸せを考えてくれるお父さんとお母さん。
きっと認めてくれると思っていた。
でも、その覚悟はきっと大きなものだ。

私だってそうだったもの。

決断してくれた二人のためにも、私は死に物狂いで頑張る。
王妃として認められるように。

堂々と、アルさまのお隣にいられるように。


サーシャさんにも報告し、もともと相談していたこともあってかとても喜んでくれた。
花屋の事は任せなさいと言ってもらい申し訳ないけれど、安心した。


< 193 / 413 >

この作品をシェア

pagetop