冷酷な王さまは愛し方を知らない
「リズが幸せになるのならお母さんは応援するわ。リズはその決断で、幸せになれるのね?」
「…うん。アルさまの側にいられることが、私の幸せだと思うから」
「そう…。だったらお母さん、応援する。幸せになりなさい」
覚悟を決めたようなお母さんの表情。
「お父さんも、応援する。決めたのならまっすぐ突き進みなさい。相応しいと認められる王妃になりなさい」
「…ありがとう。お父さん、お母さん」
いつだって私の幸せを考えてくれるお父さんとお母さん。
きっと認めてくれると思っていた。
でも、その覚悟はきっと大きなものだ。
私だってそうだったもの。
決断してくれた二人のためにも、私は死に物狂いで頑張る。
王妃として認められるように。
堂々と、アルさまのお隣にいられるように。
サーシャさんにも報告し、もともと相談していたこともあってかとても喜んでくれた。
花屋の事は任せなさいと言ってもらい申し訳ないけれど、安心した。