冷酷な王さまは愛し方を知らない
すれ違う心
私はいったいどうしたらよかったんだろう。
部屋の窓から外を眺めながら考える。
――お前も所詮、他の奴らと一緒だ。簡単に俺を裏切る
――お前の顔をもう見たくない。さっさと城から消えろ
アルさまの冷たい声。
あんなこと言わせたかったわけじゃない。
あんな顔させたかったわけじゃない。
アルさまを傷つけたかったわけじゃないのに。
結局、キースさんの計らいに寄り私はまだ城にいる。
暫くは自室で待機という状態。
コハクくんも、怪我の事も在りかろうじて牢にいれられはしなかったが、医務室に閉じ込められている。
コハクくんなら体力が戻ればどうにか逃げ出すことは可能だろうけど、コハクくん自身甘んじて受け入れるつもりなのか逃げ出す様子はないようだった。
コハクくんまで巻き込んでしまった。
王族としては、私はコハクくんを罪人として突き出すべきだったんだろうか。