冷酷な王さまは愛し方を知らない

「死んだ男のことなど、さっさと忘れてしまえ」

「アルさまは死んでなどいません!」


私のせい。
そう聞かされて胸がひどく痛む。
でも、嘆くばかりではダメだ。


「うるさい、黙れ!見も心も俺のものになると誓ったのだろう!口答えをするな!」


バリバリと空気が張り詰める。
ゼルダ王の怒号が響いた。
ビクッと体を震わせ、顔を伏せる。

恐怖に体が震えた。


「興が冷めた。さっさと去れ。次会うときまでにその生意気な態度は改めておけ」


ムスッとした不機嫌そうな表情で払うようなしぐさをする。
私は従者につれられ部屋をあとにした。

怖い。
でも、すべてを受け入れてなすがままなんていや。
どうにか、逃げ出すチャンスを探すのだ。

ゼルダ王にこんなやつだったのかと失望されるのが一番なのかもしれない。
でも、その結果殺されることになってしまったら。

アルさまは生きていると信じている。
私が殺されてしまえば、生きて会うことは叶わない。
どうにか生きて会う方法を見つけなくては。


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