冷酷な王さまは愛し方を知らない
あの戦争が、私のせいだった。
その現実に押し潰されそうだ。
アルさまも、そのせいでーーーー。
「リズさま、とても顔色がお悪いですが大丈夫ですか?」
「ええ、平気」
ここのところ体調がずっと優れないが、さっきの話を聞いて精神的にも堪えてしまったらしい。
ここに仕えているメイドの彼女は悪いわけではないのに、つい冷たい返事になってしまう。
「あの、少し寝具に横になりお待ちいただけますか?」
「え?」
「すぐに戻って来ます」
私の冷たい態度も気にした様子もなくそういうと彼女は部屋を出ていってしまった。
気にはなったけれど、本格的に体が気だるく言われた通りに寝具に潜り込んだ。
色々と思い悩むことが多くて、滅入ってしまったのかもしれない。
これじゃダメなのに。