冷酷な王さまは愛し方を知らない

「こちらは、メイド長のルシィです。看護の経験もあるのでお力になれると思ってつれてきました」

「ありがとう。でも、きっと、疲れが出ただけだわ」

「リズさま、お手を失礼致します」


言われるまま手を差し出す。
脈をとられるように手首に触れられ、体の様子を確認される。
その手は優しく、少しだけほっとする。


「不躾なことをお尋ね致しますが、月のものは来ていますか?」

「・・・え? ああ、そうね、・・・あれ、前回来たのはいつだったかしら・・・」


尋ねられて気づく。
毎月大体決まった日に来る月のものがまだ来ていない。
前回もいつだったか、そういえば色々とあって定かではない。


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