冷酷な王さまは愛し方を知らない
思惑
シイナさま以外を敵と思え。
ということは、後のお二方は本当に王妃を目指しているのだということ?
でも、敵だなんて…。
確かに味方ではないのはわかるけど。
「本日のレッスンは、昼食を食べながらマナーのレッスンを行います」
昼前に迎えに来たキースさんがそう言った。
レッスン。
確かに、いい勉強にはなるけど、私が必要になることなんてきっとない。
普段の生活に役に立つのだろうか。
「候補者皆様で行います。シイナさまは王族の方ですので、いいお手本になってくださるでしょう」
シイナさまだけじゃなくて、ルナさんも貴族の方だし。
きっと、マナーが身についていないのなんて私くらいかもしれない。
ミリアさんも勉強熱心だし、引け目を感じている分きっと勉強してきている。
憂鬱だわ。