ラブの苦手
「ちぇっ。」
拓也は、ちょっとだけ口を尖らせて言い、その後何かを思い出したかのようにラブに聞いてきた。
「あのさ…。俺、気になってだんだけど、吼児の事は名前で呼んで、なんで俺の事は苗字なんだぁ?」
「そっ、それは…、小学校の時から、そう呼んでたから…。」
「じゃあさ。これからは俺の事も名前で呼んでくれよ。なっ。」
「わかったわ、上田君。」
「違うだろ、ラブ。」
拓也は、少しムッとして言った。
「あっ、ごめんなさい。たっ、拓也君。」
拓也は、よしよしとでも言うように、首を縦に動かした。
このやり取りを見ていた吼児は、なるほどねと思っていた。
次の授業中ラブは、隣の席の吼児に、小さく折り畳んだ手紙を投げた。
吼児は、先生に気付かれないよう手紙を読み、すぐにラブへO・Kのサインを出した。
この場面を、廊下側一番後ろの拓也がしっかりと見ていた。
お昼休み…。
ラブは屋上で、春から夏に変わろうとしている風にあたっていた。
(はぁ〜、何て気持ちがいいんだろう…。)
数分後、吼児がやってきた。
「ごめ〜ん、待った?」
「うううん、全然。それより、上田君には気付かれなかった?」
「うん、大丈夫だよ。」
そう答えた吼児だったが、しっかりと拓也は吼児に気付かれないよう、ついて来ていたのだ。
「それで相談って言うのは、何?」
「あっ、あのね。今日の朝、同じ部活の後輩に告白されちゃって…。それでもう、どうしたらいいのか、わからなくて…。」
拓也は、ちょっとだけ口を尖らせて言い、その後何かを思い出したかのようにラブに聞いてきた。
「あのさ…。俺、気になってだんだけど、吼児の事は名前で呼んで、なんで俺の事は苗字なんだぁ?」
「そっ、それは…、小学校の時から、そう呼んでたから…。」
「じゃあさ。これからは俺の事も名前で呼んでくれよ。なっ。」
「わかったわ、上田君。」
「違うだろ、ラブ。」
拓也は、少しムッとして言った。
「あっ、ごめんなさい。たっ、拓也君。」
拓也は、よしよしとでも言うように、首を縦に動かした。
このやり取りを見ていた吼児は、なるほどねと思っていた。
次の授業中ラブは、隣の席の吼児に、小さく折り畳んだ手紙を投げた。
吼児は、先生に気付かれないよう手紙を読み、すぐにラブへO・Kのサインを出した。
この場面を、廊下側一番後ろの拓也がしっかりと見ていた。
お昼休み…。
ラブは屋上で、春から夏に変わろうとしている風にあたっていた。
(はぁ〜、何て気持ちがいいんだろう…。)
数分後、吼児がやってきた。
「ごめ〜ん、待った?」
「うううん、全然。それより、上田君には気付かれなかった?」
「うん、大丈夫だよ。」
そう答えた吼児だったが、しっかりと拓也は吼児に気付かれないよう、ついて来ていたのだ。
「それで相談って言うのは、何?」
「あっ、あのね。今日の朝、同じ部活の後輩に告白されちゃって…。それでもう、どうしたらいいのか、わからなくて…。」