うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
片づけを済ませ、帰り支度をしていると廉二郎さんは私の様子を窺いながら尋ねてきた。
「日葵、泊まっていかないか? ……明日も仕事だが、お昼過ぎから出社すればいいんだ」
ほんのり頬を赤く染めて聞いてきた彼に胸が熱くなる。
本音を言えば、泊まっていきたい。朝までずっと廉二郎さんのぬくもりを感じていたい。
でもそうしてしまったら、きっと離れられなくなる。
朱美さんに言われたからじゃない。私自身が悩んで迷って決めたんだ。
「すみません、実は明日、弟たちと朝からピクニックに行く約束をしていて。……だから今日は帰ります」
「……そ、っか。わかった」
ごめんなさい廉二郎さん、嘘をついて。
「じゃあ送るよ。明日は朝、早いんだろ?」
「はい。……すみません、ありがとうございます」
いつものように彼の運転する車で自宅へと向かう。……きっとこの車の助手席に座るのも今日で最後。
そう思うと切なくなり、なにか話したいのに言葉が出てこない。廉二郎さんの話に答えるばかり。
「日葵、泊まっていかないか? ……明日も仕事だが、お昼過ぎから出社すればいいんだ」
ほんのり頬を赤く染めて聞いてきた彼に胸が熱くなる。
本音を言えば、泊まっていきたい。朝までずっと廉二郎さんのぬくもりを感じていたい。
でもそうしてしまったら、きっと離れられなくなる。
朱美さんに言われたからじゃない。私自身が悩んで迷って決めたんだ。
「すみません、実は明日、弟たちと朝からピクニックに行く約束をしていて。……だから今日は帰ります」
「……そ、っか。わかった」
ごめんなさい廉二郎さん、嘘をついて。
「じゃあ送るよ。明日は朝、早いんだろ?」
「はい。……すみません、ありがとうございます」
いつものように彼の運転する車で自宅へと向かう。……きっとこの車の助手席に座るのも今日で最後。
そう思うと切なくなり、なにか話したいのに言葉が出てこない。廉二郎さんの話に答えるばかり。