うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
でも彼女の気持ちが嬉しくて、私もひっそりと泣いてしまった。

だからこそ仕事は仕事と区別をつけて、しっかりやりたい。……それなのに社長は昔と変わらず、こうして私をからかってくる。

「申し訳ありませんが社長、今は仕事中ですのでプライベートな質問にはお応えかねます」

丁寧に一礼すると、社長は背もたれに体重を預けた。

「変わらずつれないなーキミは」

「今は仕事中ですから。……ですが勤務時間が終了した際は、お答えいたしますよ。……お義父さんに」

ボソッと言うと社長は目を丸くさせたあと、満面の笑みを浮かべ言った。

「では仕事が終わったら改めて聞かせてもらうよ。……息子と嫁の今の生活ぶりを」と。
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