うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
けれど内心では、とても感謝している。ここ最近、なにかと私を気遣って早く帰れるようにしてくれているから。
ちょっと疲れていると、冗談言って笑わせようとしたり、こうしてからかってくる。……まぁ、ちょっぴり逆効果ではあるけれど。
だから結婚式では、廉二郎さんとふたりで両親をはじめ、社長にも感謝の想いを伝えよう。――そう話していたんだけれど……。
「うーん……井上くんにこのカラードレスは、少々派手ではないかな?」
「そ、そうでしょうか……?」
日曜日の昼下がり。この日は廉二郎さんとドレスの試着に来ていた。ふたりで行く予定が、どこで聞きつけたのか、朝早くに社長がマンションを訪ねて来て三人で来ることになってしまった。
そして早速気に入ったドレスを試着してみたものの……。廉二郎さんではなく、社長に感想を言われ困り果てる。
「色はいいと思うが、少し肌が露出しすぎじゃないか? これじゃ廉二郎が目のやり場に困るだろう」
社長に話にギョッとした廉二郎さんと私は、仲良く声をハモらせた。
「父さん!」
「社長!」
やめてと言わんばかりに声を荒げているというのに、社長はなぜか嬉しそうに笑う。
ちょっと疲れていると、冗談言って笑わせようとしたり、こうしてからかってくる。……まぁ、ちょっぴり逆効果ではあるけれど。
だから結婚式では、廉二郎さんとふたりで両親をはじめ、社長にも感謝の想いを伝えよう。――そう話していたんだけれど……。
「うーん……井上くんにこのカラードレスは、少々派手ではないかな?」
「そ、そうでしょうか……?」
日曜日の昼下がり。この日は廉二郎さんとドレスの試着に来ていた。ふたりで行く予定が、どこで聞きつけたのか、朝早くに社長がマンションを訪ねて来て三人で来ることになってしまった。
そして早速気に入ったドレスを試着してみたものの……。廉二郎さんではなく、社長に感想を言われ困り果てる。
「色はいいと思うが、少し肌が露出しすぎじゃないか? これじゃ廉二郎が目のやり場に困るだろう」
社長に話にギョッとした廉二郎さんと私は、仲良く声をハモらせた。
「父さん!」
「社長!」
やめてと言わんばかりに声を荒げているというのに、社長はなぜか嬉しそうに笑う。