うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
「かっこよくて仕事もデキて、将来は会社を背負って立つ男となれば、並大抵の女性ではだめだ。献身的に廉二郎を支えてくれて、尚且つ自立した女性であってほしい。なにより廉二郎が気に入る相手でないと」
「そうですね、私もそのようなお相手がよろしいかと」
口ではそう言いながら心の中では違うことを言っている。『そんな完璧な女性、なかなかいないですよ』と。もちろん決して口には出さないけれど。
「そうだろう、そうだろう! 井上くんならわかってくれると思ったよ!」
パッと表情を変え、嬉しそうに頷く社長。これまでの経験上、このままでは副社長への愛を延々と語られてしまいそうだ。
手にしていた書類を素早く机に置いた。
「社長。ご子息をご心配されるお気持ちは充分わかりますが、今はこの書類にお目通し頂き、サインをいただいてもよろしいでしょうか? 開発部から早く承諾書がほしいとご連絡がありましたので」
淡々と要件を述べていくと、社長は実に情けない声を出す。
「そうですね、私もそのようなお相手がよろしいかと」
口ではそう言いながら心の中では違うことを言っている。『そんな完璧な女性、なかなかいないですよ』と。もちろん決して口には出さないけれど。
「そうだろう、そうだろう! 井上くんならわかってくれると思ったよ!」
パッと表情を変え、嬉しそうに頷く社長。これまでの経験上、このままでは副社長への愛を延々と語られてしまいそうだ。
手にしていた書類を素早く机に置いた。
「社長。ご子息をご心配されるお気持ちは充分わかりますが、今はこの書類にお目通し頂き、サインをいただいてもよろしいでしょうか? 開発部から早く承諾書がほしいとご連絡がありましたので」
淡々と要件を述べていくと、社長は実に情けない声を出す。