僕はキミの心臓になりたい



翌日ー。


一睡もできなかったせいで、顔がひどく疲れていた。


もし夏美ちゃんと羽賀くんが付き合っちゃったら……


そう考えると、焦ってしまい眠れなかった。



眠気と戦いながら授業を受けても

そればかり考えてるせいで授業が身に入らない。


近々って言ってたけど

夏美ちゃんはいつ告白するんだろうか。


それまでに、私の気持ちも夏美ちゃんに

言った方がいいのかな。



すると、ポケットの中のスマホが震えた。


先生に気づかれないように

スマホを取り出して机の下で操作した。



【今日の放課後、瑞稀を体育館裏に呼び出してほしいの。お願い!】



夏美ちゃんからのLINE。


今日、羽賀くんに告白するつもりなんだ。


まだ心の整理もできてないのに……


展開が早すぎて、心が追いつかないよ。


私は夏美ちゃんに返事することなく

スマホをポケットに戻した。



キーンコーンカーンコーン……



授業になんか集中できるはずもなく

休み時間になった。



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