僕はキミの心臓になりたい




その日の夜も、夏美ちゃんの告白が

どうなったのか気になってしまい

眠ることができなかった。




そして翌日の朝ー。



羽賀くんと夏美ちゃん、どうなったんだろう……


結果を知るのが怖くて、重い腰を上げて学校に向かった。



下駄箱で靴を履き替えて廊下を歩いていると、

前方に夏美ちゃんが歩いていた。



どうしよう……声かけた方がいいかな。



きっと夏美ちゃんは、真っ先に告白の結果を伝えるはずだ。


知るのが怖いけど、いずれ知らなきゃいけないことなんだ。


私は意を決して、夏美ちゃんの背中に

向かって駆け寄り、隣に並んだ。



「おっおはよう」



夏美ちゃんは私に気づいた後

ふいっとそっぽを向いてしまった。



ーーえ……?



そして私を置いて行き、さっさと教室に入っていった。


いつもならあの可愛らしい笑顔で返してくれたのに……


それからというもの

移動教室の時やお昼休みに

夏美ちゃんにいくら話しかけても

無視されてしまった。


話す以前に、目も合わせてくれない。


一日一人でいたことで

夏美ちゃんから避けられてることに

ようやく気付いた。




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