僕はキミの心臓になりたい
生きる意味
ある土曜日ー
まだ空が明るくなる前の早朝にスマホが鳴った。
寝ぼけながらスマホの画面を確認すると、全ての思考が停止した。
え……嘘でしょ?
何で……?
勢いよく起き上がる。
それは羽賀くんからの着信だった。
目がすっかり覚め、緊張しながらも急いで電話に出た。
『もしもし……?』
『美羽久しぶり!元気か?』
変わらない羽賀くんの声。
聞いた瞬間、涙が溢れそうになる。
『げっ元気じゃないけど元気だよ!』
『何だよそれ〜』
『ごめん……なんかいろいろごめんなさい』
『えっ何で謝ってるの?』
『わっわかんないけど……ごめん。あれ?本当にごめんなさ……』
頭がパニック状態で言葉にならない。
もう恥ずかしいし消えてしまいたい。
スマホから羽賀くんの笑い声が聞こえた。
『美羽落ち着けって』
『そっそうだよね。でもね、私羽賀くんにたくさん話したいことがあるの』