僕はキミの心臓になりたい
「学校が不安なんだよね……」
「不安?」
「もう入学してから1ヶ月以上経つから
当然クラスで仲良しグループができてるでしょ?
その中に私は馴染めるのかなって。
入学式の日も誰とも話せなかったし
私今友達いないんだ……」
もともと学校に行ける日が少なかった私は
人付き合いが苦手になってしまい
小学生の頃から大変な思いをしてきた。
友達の作り方も、今では覚えてない。
すると羽賀くんは、うははと笑い出した。
「そんなこと心配しなくても大丈夫だよ!
クラスもいい奴ばかりだし、美羽もすぐ馴染めっから」
「だといいんだけど……」
彼にそう言われても、まだ心の不安は取り除かれない。
その様子に羽賀くんも察したのか、彼は身を乗り出した。