僕はキミの心臓になりたい
そして後悔して死なないように
俺は死ぬまでにやりたい10のことを手帳に綴ったんだ。
ほとんど、美羽とやりたいことだったんだけどな!笑
だから美羽と過ごした最初で最後の夏は、本当に楽しかった。
ホラー映画観たり、激アツらーめん競争したり、
暑い中鎌倉も行けたし、その度に
美羽の笑顔が増えていくから俺もすげー嬉しかった。
あと、初めて喧嘩したあの夜もちょっと楽しかったよ笑
美羽と本音でぶつかり合える仲までになったんだって、
なんか今思うと正直嬉しかった。
自分の病気が憎くて何度も恨んだことあったけど、
自分が病気にならなかったら
美羽と出会えることもなかったんだと思うと、その意味では感謝してるんだ。
美羽と出会えて、同じ時間を一緒に
過ごすことができて本当に嬉しかったから。
病気の事、黙っててごめんな。本当にごめん。
わがままだけど、俺は美羽と普通に笑いあって、
普通に過ごしたかったから言うことができなかったんだ。
俺が死んで美羽がどんなふうに思ったかわからないけど
決してそこで立ち止まらないでほしい。
俺はもう手遅れになったけど
美羽の病気は絶対に治るんだから、諦めないで生きてほしい。
美羽にはまだまだ続く未来がある。
美羽はこれから生きて生き続けて
クラスのみんなと一緒に高校を卒業して
社会に出て、その内好きな人ができて
その人と結婚して、いずれ子供が生まれて
幸せな家庭をつくれよ。
それが俺の一番の願いだから。
だからもし俺の願い通りになったら、いつか俺の墓に報告に来て欲しい。
美羽の病気が治って、幸せに生きてることを知れたらすげー嬉しいから。