僕はキミの心臓になりたい
自分の病気の辛さや心の傷を隠しながら、私に生きる希望をくれた。
2人の間には、たくさんの愛があったんだね。
そのあなたの愛を決して無駄にはしない。
今度は、私が瑞稀の夢を叶える番。
あなたの一番の望み……
私は、これからも生きなければならない。
生きる。
生きるんだ。
瑞稀の分まで力強く生きるよ。
私は覚悟を決めた。
一粒、頬をつたった涙を拭い
「お母さん……」
ベッドのそばにずっといてくれたお母さんを呼んだ。
「私、手術受ける……少しでも可能性があるなら、それに賭けたいの」
「美羽……」
お母さんは涙を流しながら私を力いっぱい抱きしめた。