僕はキミの心臓になりたい
友達なんて作るものじゃないと思っていたけど、
周りに人がいればやっぱり楽しいことに気がついた。
学校に行く楽しみができる。
親父が死んでから忘れていた明るさを再び取り戻していった。
今の自分なら、あの子にも声をかけられる。
そう思って彼女を探したけれど、学校のどこにもいなかった。
クラスメイトに聞いたら
彼女はしばらく病院に入院することになったらしい。
これまでも、彼女は学校を休みがちで来ている日の方が少なかった。
そんなこともあり、彼女との距離を縮められないまま時は過ぎていった。
やがて3年生になり、彼女とはまたクラスが別々になってしまった。
俺は相変わらずクラスの友達と過ごしていたけど、
彼女とはまだ話すことはできずにいた。
そんな時に、俺の体は病魔に侵された。