僕はキミの心臓になりたい




もう俺には時間がない。



桜田医師にも

これからは自分の好きなことに時間を使ってと言われ、

俺はその日のうちに退院させてもらった。



家に帰ってから昔、親父からもらった

手帳に死ぬまでにやりたい10のことを綴った。



そうすれば、今自分のやるべきことが

目の前に見えて、実行しやすくなると思ったからだ。



それからこの手帳に日記も書こうと決めた。



まずは、彼女と同じ高校に受かること。



学校で彼女と同じクラスの子から

彼女の志望校を聞き出し、参考書や問題集を集めた。



俺はその日から受験勉強に励んだ。



入院してた分、授業も遅れていたが必死に勉強した。


彼女と同じ高校に行って、これからもずっとそばにいるために。




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