僕はキミの心臓になりたい
「俺、瑞稀くんに会ってみたかったな」
「……彼は嘘つきだよ」
「知ってる。でもその嘘がなかったら
美羽はもしかしたら今生きてなかった
かもしれないんだよな」
「うん……」
「だから俺、瑞稀くんには感謝してるんだ」
私は彼の言葉を聞いて、瑞稀が眠る石に手をのせた。
瑞稀……
あなたは本当にすごい人だね。
瑞稀と一度も会ったことのない彼にも感謝されてるんだよ。
だからあなたは、いなくなったわけじゃないよね。
私の心に、彼の心に、そしてみんなの心にいるから
あなたは永遠に生き続けるよ。