僕はキミの心臓になりたい
「あれ?この子もしかして……」
「そうそう。今日から復帰した相楽美羽!
美羽、こいつクラスメイトの横山隆寿(よこやまたかとし)」
羽賀くんが紹介してくれると
タカっていう人はニッと笑った。
「退院おめでとう!俺のことはタカって呼んで。これからよろしく!」
「よっよろしく……」
彼の笑顔に合わせて、作り笑いを浮かべて言った。
タカさんのテンションに圧倒されそうにはなったけど
いい人だということは伝わった。
そして、楽しそうに話している2人の後ろを
ついていきながら教室に向かっている間
私はこれからの学校生活の想像をしていた。
大丈夫、きっと楽しいことが待っているはず……
そう自分に言い聞かせなければ
緊張で押しつぶされそうだった。