僕はキミの心臓になりたい
教室に入ると、たくさんの男女からの
挨拶が教室内に響いた。
しかしそれは、もちろん私ではなく
前にいる2人に注がれていることはわかっていた。
「おはよ〜羽賀、タカ!」
「羽賀〜待ってたぜ!聞いてくれよ〜」
羽賀くんが教室に来ると
たくさんの人たちが集まってくる。
つまり彼は、クラス一の人気者らしかった。
私はクラスメイトの大半の視線が
彼に向けられてると思っていた。
だが、一部の女子から不躾な視線を
向けられていたことに
まだ気づけなかった。