僕はキミの心臓になりたい
「なーんだ、そーなのか!
俺はてっきり2人ができてるとばっかり」
「どうして?」
「あいつが女子と2人っきりで
いるとこなんて見たことなかったからよ!
あいつ、あー見えて女子と付き合ったことないんだぜ」
その事実には、驚きを隠せなかった。
「そうなの?あんなにモテるのに⁇」
「ああ、前に言ってた!
なんつーか、瑞稀ってちょっと変わったとこあるんだよな〜」
確かにそれは言えてる。
病院で偶然会うまで一回も
話したことない入院中の私に
お世話しようとしたり
家まで迎えに来てくれた。
ただの世話好きなのかな。
私はタカさんがいなくなった後
友達と話してた羽賀くんを見て
「変な人……」
と、つぶやいていた。