僕はキミの心臓になりたい
しばらくしてから、私は大人しく
地面に転がった上履きを履いて
教室へ戻った。
教室に行くと、内川さんを含めた3人組は
何事もなかったように
楽しくお喋りをしていた。
さっさと帰ろうと
急いで帰りの支度を済ませて
教室を出ようとした時
大きな声が背後から私を止めた。
「美羽、ちょっと待て!」
振り返ると、羽賀くんが私に
近寄ってくる姿と、それを不審がる
クラスメイト達が見えた。
よりによって、何でこんなところで話しかけるの?
また面倒くさいことに巻き込まれるのに。
羽賀くんはこちらに来ると
満面な笑みを浮かべて言った。