僕はキミの心臓になりたい
ああ、終わった。
これでまたみんなに誤解されて
また嫌がらせされていくんだ。
羽賀くんのせいで……
その瞬間、私の中で何かがキレた。
「いい加減にしてよ……」
「美羽?」
「羽賀くんのせいで、私が今どんな
嫌がらせされてると思ってるの⁉︎
人の気も知らないで
毎日毎日話しかけてこないでよ!
いい加減に、もう迷惑なんだよね」
心にもないことを言ってることは
わかってるけど、止められなかった。
「もう私に構わないで!」
そう言い捨てて、私は逃げるように
教室から出て行った。
教室からは、クラスメイト達が
私を責めるような声が聞こえたけど
無視した。
学校を出て、1人で帰路を歩いてると
頭に登りつめていた熱が
徐々に冷めていく。
冷静になってきたとたん、涙が溢れた。
最低……
何であんな最低なこと言っちゃったの。
羽賀くんに思わず酷いことを
言ってしまったことに
今さら後悔が押し寄せた。