僕はキミの心臓になりたい
二人の記録
日曜日。
私はお昼前に駅前に立っていた。
本当にこれから羽賀くんとお出かけするんだよね……
こないだの別れ際にも
「日曜日の11時に駅前な!絶対来いよ」
って再度言われたけれど、今だに信じられなかった。
そもそも休日に出かけることが
あまりなかったからかもしれないけど。
約束の5分前に待ち合わせ場所に
着いてもまだ羽賀くんの姿はなかった。
しばらくして、羽賀くんが
手を上げながらこちらに
歩いて来るのが見えたので
手を振り返してあげた。
「美羽早いな!もしかして、楽しみにしてた?」
「ちっ違うよ!遅刻なんてしたくなかったから」
からかうように言った彼に対して
私は強気になって言った。
「ははっ冗談だよ!それで、行きたいとこ決めてきた?」
私は羽賀くんの、あの手帳の存在を思い出した。
私のやりたいことを手帳に書いていって
それを叶えていくというものだっけ。