僕はキミの心臓になりたい
しばらくして、店員さんがラーメンを
2つ運んできた。
「おまたせしました!あつあつマグマラーメンです」
テーブルに置かれたのは
黒い石窯のような器で
湯気が器全体からたっている。
器の中ではラーメンとスープがグツグツいっていた。
見るからに激アツそうだ。
「これを10分か…」
羽賀くんは早くも自信損失してしまったようだ。
その姿を見て、少しだけ笑ってしまった。
そして店員さんは2人の間に小さな時計を置いた。
「制限時間は10分です。それではスタート!」
店員さんの合図で、割り箸を割った。
「どれだけ熱いのかまずは試してみるか!」
羽賀くんはレンゲでグツグツいってる
スープをすくい、それを口元へ持っていく。
「あんまりがっつりいくと、舌ヤケドするよ」
私が注告するも、そのままスープを啜ると
案の定舌をヤケドしたらしく
急いで水を口に含んだ。
「だから言ったのに」
「あっちー!すげー熱くねーかこれ。舌ヤケドした」
羽賀くんが痛そうにしながらも笑っていたので、
私もつられて笑ってしまった。