僕はキミの心臓になりたい
話しながら、1人寂しく成長して
きたようで切なくなった。
友達がいらないってわけじゃない。
けれど、私は人といるよりも
一人でいた方が自分を見失わずに
自分のペースで生きることが
できるので自分だけの世界にいた。
『相楽さんて周りの人に冷めてるよね』
他人に興味がないせいで
今まで何度も言われ続けてきた。
それが原因で周囲から避けられ
孤立した人生を歩んできた。
そんな私が今、どうしてしまったんだろう。
目の前で激甘のカフェラテを飲んでいる
羽賀くんに少し興味が湧いている。
「俺は興味あるよ」
ふいに羽賀くんが発した。
「え?」
「美羽のこともっともっと知りたい。
これから2人で会っていく中で
美羽のこと教えてほしい」
羽賀くんはテーブルに身を乗り出して言った。
「美羽はその生き方を
孤独に生きてきたみたいな言い方したけど
俺はその生き方すごく素敵な生き方だと思った。
俺みたいにいつも周りに人がいる人って
きっと誰かに言葉や思うことを
影響されながら生きていくと思うんだ。
でも美羽みたいに、自分の意思を貫いて
我が道をいく姿って
すごくいいなって思ったよ」
初めて、自分のこと褒められた。
「だからもっと教えてほしい。美羽のこと」
吸い込まれそうなまっすぐな瞳で言われ
私は何も言えなくなってしまった。