僕はキミの心臓になりたい



その夜。


寝る前に自分の部屋の机で

羽賀くんの手帳を開いてみた。


1ページ目に大きく

『美羽のやりたいこと』と書いてあり

その次のページには

『①ずっと観たかった映画が観たい』

と書いてある。



次は何を書こうかな……



そんなことを考えると自然と気持ちが高ぶった。


何かを楽しみにしながら生きるのって

今まであったかな。



ー「美羽のこともっと知りたい」ー



あの言葉、正直嬉しかった。


誰かに興味持ってもらえるのって

結構嬉しいことなんだな。



私も、自分と違う生き方をしてる

羽賀くんのこともっと知りたいかも。



静かに手帳を閉じてベッドに入り

今日のことを思い出しながら眠りについた。


こんなに穏かな気持ちで

寝られたのは久しぶりだった。





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