僕はキミの心臓になりたい



翌日。



いつも通り学校に着いて教室に行くと

私が羽賀くんと映画を観たことが

クラス内に広まっていた。


自分の机に向かうまでの間

内川さんたちから敵意むき出しの目で

睨まれたけど気づかないふりをして

席に着いた。



いったいどこから情報が漏れたのか

気になったが

余計なことをクラスメイトから聞いて

また事態を悪化させたくないと思い

大人しくしていようと決めた。



すると、内川さんが腕組みをしながら

大声で叫んだ。


「いいよねー!あたしが好きなの

知ってるくせに平気で人の男

奪ってけるんだから」



誰とは言ってないけど

明らかに私に向けて言っている。



「だよね!そのくせよく平気な顔して

学校来れるよね。無神経すぎ!」

 

周りにいた内川さんの取り巻きの

女子たちも続けて言った。



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