僕はキミの心臓になりたい
しばらくして、私の心臓は落ち着いてきた。
「ありがとう夏美ちゃん。もう平気」
「本当に大丈夫?保健室行く?」
「ううん。発作が治れば何ともないの」
「そっか……」
夏美ちゃんの手が微かに震えていた。
きっと見たことない姿にびっくりさせちゃったよね。
「ごめんね。びっくりさせちゃって……」
夏美ちゃんは、はっとして私を見た。
「謝らないでよ!ちょっとびっくりしたけど……だって……」
夏美ちゃんの目に涙が溜まっていた。
「ごめん……私怖くて。
美羽ちゃんがこのまま死んじゃうんじゃないかって思って」
私は、泣き出してしまった夏美ちゃんの背中をさすった。
「ありがとう、夏美ちゃん。
夏美ちゃんのおかげで助かったよ。
怖い想いさせてごめんね……」
私は夏美ちゃんの優しさに感謝した。
初めて夏美ちゃんと話した時も
クラスメイトから責められてた
私を庇ってくれたよね。
夏美ちゃんのおかげで、私は助けられたよ。
夏美ちゃんと友達になれてよかったと、心から思えた。