僕はキミの心臓になりたい



翌日。



いつのまにか眠ってしまい

目が覚めてから急いでスマホを確認する。


羽賀くんからの返事はなかった。



ガックリと肩を落とし

ベッドから抜け出して1階へ降りていった。



夏休み2日目。


夏休みといえど

外出の予定は今のところ

週に1回ある通院くらいしかない。



このまま羽賀くんから連絡が来なかったら

夏休みはもう退屈に終わってしまう。


そんなことになるんだったら

学校に行ってるほうがマシだな。



だって、これじゃあ羽賀くんと会えない……



私は洗面所で洗顔してる時も

母が用意してくれた朝食を食べてる間も

学校の課題をしている間も

居間でテレビを観ている間も

ずっとスマホを肌身は出さず持っていた。



けれど、夜ベッドに入るまで

私のスマホが鳴ることはなかった。



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