先生を堕ろさせる会
光留が謎の塊を見せられた次の日、小村が朝のホームルームで言った言葉に、彼は衝撃を受けた。

「昨日、私の車に白いガムみたいな物が付いていました。何か知っている人は言ってください」

確実に、昨日の物だろう。

彼は、あのネチョネチョのガムやらを混ぜたものを、小村の車に付けたのだ。

光留は先生に言おうと、ホームルームが終わると立ち上がった。

が、後ろから肩を掴まれ、その間に小村は教室を出て行ってしまった。

光留が振り向くと、例の彼だった。

「おい、本間。絶対に言うんじゃねえぞ」

ドラマの犯人役のような、影を持った顔で迫られ、光留は首を縦に動かすしか無かった。

「よし、分かればいいんだ」

彼はまた、不気味笑みを浮かべて席に戻って行った。
< 6 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop