[完] 空に希望を乗せて [長編]

「バドミントン部、ここかなあ…」
と呟きつつ第一体育館を覗く。体験するためにも体操服を着て来ているするとふいに「ぱーん！ぱーん！」と澄んだ音が耳を通り抜ける。ハッと顔を上げると二、三十人の人たちが羽を打ち合っていた。どきどきと胸の中で鼓動を刻む。久々に興奮してる。ほわほわ緊張して、やってみたいな、って思う。
「あれ？あなたも体験入部きてるの？」
「んん？？」
思わず変な声がでた。ばっと振り向くと体操服にきちんと着替えた女の子がいた。
「うん。そうだよ。」
私はちゃんと答える
「あぁおなじやね！あたしみゆう、松下美結よーよろしくー」
「えっと結木 茉夏（ゆうき まな）、3組です。よ、よろしく…」
「もう、かたくならないでよ。同級生なんだよ？あ、あたし5組ね！」
「うん… 。」
こんな時、ふと自分がいやになる。なんでこんなにうじうじしてんだよ。同級生にくらいハキハキ喋れ！そう考えてしまう。
「ねぇ、一緒体験しようよ！」
松下さん、ホントに可愛い。ハキハキ話してちゃんとできて…。羨ましい。
ぽけーっと考えつつ松下さんについて行く。
「体験に来ました！5組の松下と」
ほら。と松下さんからの視線がとんでくる。
「3組の結木です。」
「よろしくお願いします！」
松下さん、すごい。