【医、命、遺、維、居】場所
「杏梨ちゃんのことを一番よく分かっているのは柚希と巧でしょ。柚希が頑張るのは、我慢することでも張り切ることでもない。巧と話をすることだよ。まとまらなかったら僕とか勇ママに話してよ。勇ママの受け売りだけどさ、頼ることは巻き込むことじゃない。信頼して任せられるってこと。嫌なことや悲しいことは神のせいにしておけばいい、柚希のせいじゃない。だから、思いっきりどうぞ。」









腕を広げておどけてみせる遥はなんだかカッコよかった。



遥がこんなにも話すのは勇ママに会ったからだと思う。


やっぱり凄い。



敵わないなぁ、勇ママには。










「・・・分かった。巧と話してみるよ。」







というか、遥も巧と同じぐらい頑固なんだよね。



私の答えがなんであっても遥の中では巧と話すのは決定事項だから、ここはもう素直になった方がいい。







「うん。お願いね。」






有無を言わさない満面の笑み。








「そうだ、落ち着いたら勇ママと食事にでも行かない?」






「いいね。いいとこ探しとかなきゃね。」













巧は聞いてくれるかな・・・?




私の話を、考えを、気持ちを。
< 31 / 43 >

この作品をシェア

pagetop