甘い恋愛を、君と。
あっという間に1週間がすぎて、零と出かける土曜日になった。
待ち合わせ場所のショッピングモールの入り口に、約束の時間よりだいぶ早く着いてしまった。
手持ち無沙汰で周りを楽しそうな家族やカップルを観察していると、零より少し上くらいで、わたしより少し年下くらいの、男の子2人組に突然声をかけられた。
「お姉さん、1人?」
「え、いや。友達待ってて」
「じゃあさ、友達来るまで近くでお茶しない?」
2人組の1人はにやにやと下品な笑みを浮かべて、もう1人はわたしの肩を組んできた。最近の若者は距離がいちいち近いのかなあ。知らない人に触られるって、こんなに不快な気持ちになるのか。