甘い恋愛を、君と。



結局その日は、相澤のことが頭から離れず、仕事が全く手につかないまま1日が終わった。

家に着いてからも憂鬱で、その気持ちが晴れることはなく、わたしは帰宅早々シャワーを浴びると、晩ごはんも食べないままベッドにダイブした。


相澤は滅多に怒らない。

わたしが待ち合わせに遅刻しても「次は気つけろよ」の一言で終わるし、唐突に飲みに誘ったときも「しゃあねえなあ」と言いながらも付き合ってくれる。

そんな相澤がここまで怒っているというのは、とても深刻な状況なのだ。


先週の金曜日、いつも通り会社を出て駅まで一緒に帰ったときは、普段通りで全く怒っているそぶりはなかった。土曜日は、わたしが急に飲みに誘った日だ。そして今日、相澤に距離を置かれている。

おそらく土曜日に飲んだ時に、相澤に距離を置かれるようなことを、わたしがしてしまったんだ。

しかしどれだけ考えても、その原因に心当たりはなかった。


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