お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「手取り足取りお教えしないといけませんね」
◇
「黒木、やばいね……」
「やばいって?」
「美都への愛が重すぎるというか、渋滞しすぎというか……」
翌日の朝。
授業が始まるまでの少しの時間、私は昨日あった出来事について紗姫に話していた。
「だって、他の男を下の名前で呼んだからって、本当はケーキを用意してただけなのに、親密な夜を過ごすような期待させたり、脅迫めいたようなこと言ったり」
「………」
「黒木って、あのクールな表情の裏では美都のことしか頭になさそう」
「わ、私のこと?」
「そう。一に美都。二に美都。三も四も美都で、なんなら十まで美都ばっかり」
それって、一に勉強、二に勉強……ってやつだよね?
「俺なら逃げ出すレベル。つーか、引くわ」
紗姫は根っからの自由気質だもんね。
渋い顔をして両腕をさする紗姫に、私も思わず苦笑い。
確かに黒木さん、見た目と中身とのギャップがすごいよね。
てゆーか、別人かと思うほど。
「黒木、やばいね……」
「やばいって?」
「美都への愛が重すぎるというか、渋滞しすぎというか……」
翌日の朝。
授業が始まるまでの少しの時間、私は昨日あった出来事について紗姫に話していた。
「だって、他の男を下の名前で呼んだからって、本当はケーキを用意してただけなのに、親密な夜を過ごすような期待させたり、脅迫めいたようなこと言ったり」
「………」
「黒木って、あのクールな表情の裏では美都のことしか頭になさそう」
「わ、私のこと?」
「そう。一に美都。二に美都。三も四も美都で、なんなら十まで美都ばっかり」
それって、一に勉強、二に勉強……ってやつだよね?
「俺なら逃げ出すレベル。つーか、引くわ」
紗姫は根っからの自由気質だもんね。
渋い顔をして両腕をさする紗姫に、私も思わず苦笑い。
確かに黒木さん、見た目と中身とのギャップがすごいよね。
てゆーか、別人かと思うほど。