お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「だいたい、看病ってそうじゃないですよね!?」
「はい?」
「母が看護師だったので知ってますけど、看病する人が布団に入ったりなんて絶対にしません!!」
「知ってますよ。私もよく美里様に看てもらってましたから」
ん?
今聞き捨てならない言葉が聞こえたぞ?
「え?どうして十夜さんが母に看てもらうなんて……」
「お嬢様。お願いですから、こちらへ来てください」
「えっと……」
話を掘り下げようとしたのに、片方だけ立膝をついた十夜さんはコテンと首を傾げた。
「熱の時は誰だって、1人じゃ寂しいのでございます。私にとってお嬢様がそばにいて下さることが、1番の特効薬なのですから」
「っ〜!!」
なんつー、殺し文句ですか!!
そんなの……
そんなの。
嫌って言えるわけないじゃないですか!!