お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「失礼致します、お嬢様」
それからしばらくして、お風呂に入り髪を乾かし終えた私の元へ十夜さんが戻ってきた。
「朝か昼かは分からなくなってしまいましたが、お食事です」
「ありがとうございます」
どうやら十夜さんの分もあるようで、一緒に食べることにした。
「十夜さんもお風呂、入ってこられたんですか?」
「ええ、そうです。
分かりますか?」
「ああっ、はい。
なんだかいい香りがしたので……」
って、なんだか私変態みたいじゃない?
サンドイッチを食べながら、ふと気づく。
「ふふっ、当たりです。
男としては嬉しい言葉です」
「なら良かったです……」
熱くなる顔を隠しながら、ゴクッと紅茶を飲んだ。
体もあたたまって、一気に目が覚める。
「そういえば、一色さんとは仲いいんですか?」
「一色ですか?」
昨日見た限りでは、なにやら界さんと話しているような雰囲気だった。
歳も近そうだし、そういう風に見えたのだけど……