お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「え……」
私の言葉にピシリと十夜さんの笑顔が固まる。
その瞬間。
──────ドサッ
光の速さでベッドに押し倒された私の唇には何度も甘い熱が落ちてきた。
「んっ……ふぁ…」
声が漏れる度に激しくなるキス。
そっと腰をなでられてビクッとすると、唇が離れていった。
「意味、分かってます?」
「はい」
「旦那様と卒業するまではって、約束しましたよね?」
「はい……」
私を見つめるその顔が必死に何かを我慢するように余裕がないと歪んでいる。
その表情に胸がトクンッと跳ねて、気持ちがあふれてとまらなくなる。
「十夜さんが我慢してるように、私もずっと我慢してたんです。ずっと十夜さんにふれて欲しくて仕方なくて。十夜さんを好きだと自覚してからは、もっともっとって思っちゃって……」