お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「ぜんぶ俺のものですよ、お嬢様」
◇
「あ~、やっぱりダメだったかー」
「えっ!?」
ポーンポーンと上にボールを上げて、バレーのトスの練習をする最中。
紗姫の鈍い反応に、ポロッと手からボールが落ちる。
「……もしかして紗姫、気づいてた?」
驚いて目を見開けば、まあねと苦笑する紗姫。
まじですか。
「せっかく部活、入ろうかと思ってたのに……」
昨日散々黒木さんに抱きしめられていた時。
何気なく、部活の話を出した途端。
「絶対にダメです」
その一言で片付けられた。
「どうしてダメなんですか?」
そう聞けば、黒木さんはこう言うだけ。
「もちろん、お嬢様と私のふたりきりの時間をとられたくはないので」
とられるって言ったって、たかが数時間。
黒木さんもいくらバイトだからって、早朝から深夜の長時間。
大学生活を十分に楽しめてないんじゃないのかなって、不安になる。
「お嬢様が心配になることは何もございません。私はお嬢様が、何よりも大切なんですから」
「って、言われた……」
「うっわ!予想的中っ!!」
今は各自、練習の時間。
チャイムが鳴るまでということで、私はもちろん紗姫と2人で、アンダーやトス、アタックの練習をしていた。
「よ、予想的中って?」
昨日黒木さんから言われたことをそのまんま紗姫に話した途端。
みるみるうちに、顔が歪んでいく。
「昨日、エントランスで俺︎が美都の隣にいた時に、俺のことすごい顔で睨んでたし。一瞬、寒気した」
「そ、それはごめん……」
昨日紗姫を男子だって勘違いしてショック受けてたのは分かったけど、なんで睨む必要があるの?
というより、自分でも何に対して謝ってるのかわかんなくなってきた……
「あ~、やっぱりダメだったかー」
「えっ!?」
ポーンポーンと上にボールを上げて、バレーのトスの練習をする最中。
紗姫の鈍い反応に、ポロッと手からボールが落ちる。
「……もしかして紗姫、気づいてた?」
驚いて目を見開けば、まあねと苦笑する紗姫。
まじですか。
「せっかく部活、入ろうかと思ってたのに……」
昨日散々黒木さんに抱きしめられていた時。
何気なく、部活の話を出した途端。
「絶対にダメです」
その一言で片付けられた。
「どうしてダメなんですか?」
そう聞けば、黒木さんはこう言うだけ。
「もちろん、お嬢様と私のふたりきりの時間をとられたくはないので」
とられるって言ったって、たかが数時間。
黒木さんもいくらバイトだからって、早朝から深夜の長時間。
大学生活を十分に楽しめてないんじゃないのかなって、不安になる。
「お嬢様が心配になることは何もございません。私はお嬢様が、何よりも大切なんですから」
「って、言われた……」
「うっわ!予想的中っ!!」
今は各自、練習の時間。
チャイムが鳴るまでということで、私はもちろん紗姫と2人で、アンダーやトス、アタックの練習をしていた。
「よ、予想的中って?」
昨日黒木さんから言われたことをそのまんま紗姫に話した途端。
みるみるうちに、顔が歪んでいく。
「昨日、エントランスで俺︎が美都の隣にいた時に、俺のことすごい顔で睨んでたし。一瞬、寒気した」
「そ、それはごめん……」
昨日紗姫を男子だって勘違いしてショック受けてたのは分かったけど、なんで睨む必要があるの?
というより、自分でも何に対して謝ってるのかわかんなくなってきた……