強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
すごすぎる……。

私は目の前に広がる大広間の豪華なパーティー会場に、言葉を失った。

かなり広い場所には、華やかにドレスアップした人たちがグラスを片手ににこやかに談笑していた。

こういう世界があるんだ……。
テレビの中だけだと思ってたよ……。

そして、この中に私が行くの?翔太郎さんの相手として?
私はもう心臓の音しか聞こえず、扉の向こうに広がる光景を見つめた。



「……優里香!」
呼ばれていたことに気づき、私はハッとして翔太郎さんを見た。

「行くぞ」
一歩後ろには晃さんもいて、私は二人の男性の真ん中にいるような状態に、もう何がなんだか分からなかった。


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