強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
今日は、翔太郎さんの好きな肉じゃがと、焼き魚にしようかな……。
マンションの下の高級スーパーはやはり慣れなくて、比較的庶民的なスーパーの棚をいろいろと物色する。

お金持ちなのに、庶民的な食事をおいしそうに食べてくれる翔太郎さん。
美味しそうなイサキをみつけて、塩焼きにしようとかごに入れた。

そこへメッセージが来た事を知らす音がして私は、携帯をタッチした。

【早く帰れそうだから、あと1時間ぐらい】

少しだけ落ち着いたのか、珍しく早く帰って来る翔太郎さんに、うれしくなり私は足早にスーパーを後にした。


時計をチラリとみて、あの連絡からもうすぐ一時間になろうとしていた。
お鍋の中の肉じゃがももうすぐできるし……。
間に合ってよかったっとホッと一息ついたところで、玄関で音がして私はパタパタと走り出した。


< 138 / 218 >

この作品をシェア

pagetop