強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
食卓に2人でつくと、いただきますと手を合わせて食事を始めた。

すっかり上下ルームウェアの翔太郎さんは、リラックスしているようで私も嬉しい。

「今日は大丈夫だった?」
美味しそうに肉じゃがを口に運びながら翔太郎さんが私を見た。

「大丈夫って?」
私は質問の意味がわからず、箸をおいた。

「晃のせいで、目立ったって?」

「ああ、そうなんですよね。急に晃さんが声をかけたから……」
思い出して、少し表情を曇らせた私を、翔太郎さんがジッと私を見た。


「でも、それって優里香が悪いって晃は言ってたんだけど?」
急に雲行きの怪しい会話に私は、口に入っていたご飯を飲み込んでしまい、慌ててお茶で流し込んだ。

「ちが……そんなことないです。私は断ろうと思ってました!」
一気に言って大きく息を吐くと、私は翔太郎さんを見た。

「断るって?」

「え?晃さんに聞いたんじゃ?」

詳しい話はしなかったって事?

自分で自分の首を絞めるとはこの事か?!
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