強引な副社長との政略結婚は甘すぎます
そうだよ。地下駐車場への入り口だってきっと何か所かあるはず。
そこで待っていた事にすればいいのよ。
うん、そうしよう。

逃げると決めたものの、副社長の指示を無視するなんて、下っ端の会社員としての立場はどうなるのか……そんな不安も頭をちらりと横切ったが、私はなんとか正当な言い訳を考えると、急いで会社の外へと出た。

脱出成功!
結婚とか、呪いとか、副社長とか……急に言われても困るよ!私だって!

大きく息を吐いて、背伸びをすると携帯を取り出して、円花にメッセージを送る。
『お願い!話したい事があるの。いつものバルにいるから仕事終わったら連絡よろしく』
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